今年の7作品目 この本も5作品目として記録に残した「シャッター通りの死にぞこない」と同じでベスパで立ち寄った「土かべ文庫」で見かけて、最初の数ページをパラパラ眺めて読んでみたいという気がして購入した古本です。
分厚い単行本で460ページの上下二段組という長編ですから電車の中や外出先などではなく自宅読みです。
竹内さんの作品は読んだことがないけれどこれだけの長編作品の場合、もしかして途中で嫌気が差して投げ出すかもしれんなぁ~という恐れもありましたが、出版社や作者の方には申し訳ないのですが、万一投げ出しても古本なので手頃な値段だからいいか・・・という思いで購入(^^;
読んでいる途中で嫌気が差すようなことは全くなくサクサクページも進みました。読みやすいし話の展開もわかりやすい。 まぁ、そんなに上手く物事は進まんだろうって突っ込みしたい点はあるかもしれんがそれを言っちゃすべての小説がお終いだよな(^^;
ちなみにこれってジャンル的には何なんでしょうね。 洋食屋を営んでいた祖父の葬儀のあと、まだ小学生だった孫たち5人が『大人になったら、ここでカレー屋をやろう』という約束が物語のベースとなっている。それほど祖父が作ったカレーが大好きだった。
そして主人公の一人であるケンスケが二十歳になる直前からこの物語はスタートしする。 以降はネタバレになるので詳しい話はやめておきますが、なぜ祖父があれほど美味しいカレーを作ることが出来たのかといった謎解きも含めて、アメリカ・インド・沖縄へ舞台が移動し、意外かつ面白い展開に。TVドラマにしても面白そうですね。
一般家庭ならカレーのルーあるいはカレー粉から作る(手っ取り早くレトルトって話もあるが・・・)のでしょうが、これを読んでいたらサトルのルーやカレー粉の素になっているスパイスから作った美味しいカレーも食べたくなりました。簡単には出来ないだろうけどね。