今年の7作品目 先日、記録として載せた『はい、総務部クリニック課です。』とあわせて購入した本です。
長月さんの作品は初めてですが、いつもながらに書店の平積みで見かけて気になってので購入した。
主人公の清水美空は大学生でなかなか就職先が見つからず葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしているが、美空にはある能力がある。ちょっとファンタジー的な面もあるが、ほんわか温かみを感じる連作ものでした。
吉田大助さんの解説でも書かれた「葬儀とは、死者のために行われると同時に、生者のためのものである。生前にもっとしてあげられたことがなかったかという後悔、過去の自分に対する怒りを晴らし、死者となったその人と別れたことよりも出会えたことに意識を向けることで前を向き、明日へと一歩踏み出すきっかけを作るのだ」というのを読んでなるほどねぇ~って思った。
わかっているけれど人間いつかは死ぬ。 絶対に避けては通れない最後の一大イベントかもしれないが、私は大掛かりなことはせず静かに消えたいものである。