今年の6作品目。 小川さんの作品を読むのは初めて(だったと思う)
カバーの裏表紙に書かれた概要を見て、読んでみたいなぁと思って購入。とは言っても、昨年末に古本屋でまとめ買いした内の1冊ですが (^^ゞ
文具店を営みながら、代書屋も行っている鎌倉の「ツバキ文具店」が舞台。
代書屋って、手紙などの文面(原稿)は依頼する人が考えて、その内容を清書をするのかと思っていた(それは代筆屋?)が、どんな文面にするかを考え、依頼内容に応じて、ペンや筆、インクの色や用紙や封筒、そして字形(要するにフォントか?)までを考えて書き上げ、依頼主に内容確認してもらわず、投函までしてしまうとは思ってみなかった。
封筒に貼る切手まで内容に応じて選ぶとは・・・単なるゴーストライターとも違うんだね。って、まぁ、その辺りは小説だからかな? (^^ゞ
「お悔やみ状(しかも、普通のお悔やみじゃ無い?)」から始まって、「離婚のお知らせ」、「昔好きだった人への手紙」、「借金のお断り」や「絶縁状」など、様々な代書の依頼を受け、主人公である雨宮鳩子(ポッポちゃん)が自分の人生も含めて色々と考え、代書を完成させていく。
内容は実にホンワカしたもので、どちらかと言えば、女性向けかなとは思うが、私のようなオッサンが読んでも心が安らぐ感じでした。
ポッポちゃんが書いた手紙などが活字ではなく、図のような形で添付されているのが良いですね。
電子メールやパソコンで打ったものよりも、手書きした手紙の方が味があって良いことはわかるんですが、字が下手な私にとっては、相当ハードルが高いな。
依頼人の1人で「私、おもじ(汚文字)なんです」と言って登場する、キャビンアテンダントの花蓮さんの気持ちがとても良く分かるわぁ~ (^^;
知らなかったですが、NHKのドラマになっていたようですね、どんなかんじだったのか、見てみたかった。
機会があれば、続編となる「キラキラ共和国」も読んでみたい。
P.S. 鎌倉へも行ってみたいなぁ~って、気にもさせますね。