Rider Hide の No Guts, No Glory

マイペースな人生を目指し、バイク,写真,自転車,小説などが好きで、BMW R1200GS、Vespa LX150ie、Tern Surge Pro、Tern Verge D9乗りのOver還暦ライダーです。 写真展には「 Hide.Yamamoto 」のネームで出展していることが多いです

小川 糸(著)『ツバキ文具店』(幻冬舎文庫) 読了

f:id:Rider_Hide:20190209164733j:plain 今年の6作品目。 小川さんの作品を読むのは初めて(だったと思う)
 カバーの裏表紙に書かれた概要を見て、読んでみたいなぁと思って購入。とは言っても、昨年末に古本屋でまとめ買いした内の1冊ですが (^^ゞ

 文具店を営みながら、代書屋も行っている鎌倉の「ツバキ文具店」が舞台。

  代書屋って、手紙などの文面(原稿)は依頼する人が考えて、その内容を清書をするのかと思っていた(それは代筆屋?)が、どんな文面にするかを考え、依頼内容に応じて、ペンや筆、インクの色や用紙や封筒、そして字形(要するにフォントか?)までを考えて書き上げ、依頼主に内容確認してもらわず、投函までしてしまうとは思ってみなかった。

 封筒に貼る切手まで内容に応じて選ぶとは・・・単なるゴーストライターとも違うんだね。って、まぁ、その辺りは小説だからかな? (^^ゞ

 「お悔やみ状(しかも、普通のお悔やみじゃ無い?)」から始まって、「離婚のお知らせ」、「昔好きだった人への手紙」、「借金のお断り」や「絶縁状」など、様々な代書の依頼を受け、主人公である雨宮鳩子(ポッポちゃん)が自分の人生も含めて色々と考え、代書を完成させていく。

 内容は実にホンワカしたもので、どちらかと言えば、女性向けかなとは思うが、私のようなオッサンが読んでも心が安らぐ感じでした。
 ポッポちゃんが書いた手紙などが活字ではなく、図のような形で添付されているのが良いですね。

 電子メールやパソコンで打ったものよりも、手書きした手紙の方が味があって良いことはわかるんですが、字が下手な私にとっては、相当ハードルが高いな。

 依頼人の1人で「私、おもじ(汚文字)なんです」と言って登場する、キャビンアテンダント花蓮さんの気持ちがとても良く分かるわぁ~ (^^; 

 知らなかったですが、NHKのドラマになっていたようですね、どんなかんじだったのか、見てみたかった。

 機会があれば、続編となる「キラキラ共和国」も読んでみたい。

P.S. 鎌倉へも行ってみたいなぁ~って、気にもさせますね。