今年の3作品目。 昨年末に職場の近くにある古本屋で数冊購入した文庫本のひとつなんですが、面白そうなタイトルに惹かれて購入。 榎田さんの作品を読むのは初めてです。
主人公は死神でありながら、イケメンで全く死神っぽくない黄泉・・・じゃなく“余見”なのか?と思いきや、売れっ子漫画家になることを夢見ているが、実際には漫画を描くこともなく妄想ばかりしている引きこもりのニートで、子どもの頃から“死神”と呼ばれ、みんなから虐められ、アパートの隣に住む親子にも“キショ”って言われる(ってメチャ可哀想な)梶くんなんだよね。・・・死神の余見にもボロクソ言われて、ホント可哀想だった。
ネタバレにならない程度に内容に触れておこうか。 死んだ人が暫くの間は動けるっていう設定はちょっと違和感があるが話の流れとしては面白かった。 主人公の梶はちゃんと生きてるのか?と途中で疑問に思ったら・・・やっぱり(^^;
時々、余見が言う人間を客観的に見た言葉にはズキッとくることもあるが、それが人間なんだよなぁ〜って思うな(^^;
終盤、死神・・・じゃなかった主人公の梶が、隣に住む憎たらしい子どもに対しての行動は人間として立派だと思う。
そして、終わったのかと思ったら、シーンが突然、病室に移って・・・なるほど、こういう展開になるのか。私はこうした流れも良いと思うな。
そして、ラストシーンは・・・まぁ、読んでみて下さい(^^;