Rider Hide の No Guts, No Glory

自由気ままな人生を目指し、バイク,写真,自転車,小説などが好きで、BMW R1200GS、Vespa LX150ie、CARRERA NITRO SL、Tern Surge Pro乗りの還暦ライダーです。 写真展には「 Hide.Yamamoto 」のネームで出展していることが多いです

門田 隆将 (著)『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』 (角川文庫) 読了

f:id:Rider_Hide:20200613114743j:plain 今年の16作品目 この本は2012年に単行本が出版された際、読もうか?どうしようか悩んで結局、読まずじまいでした。

 なぜ、読むことに悩んだか。 原子力って「断固反対派」と「積極的?推進派」というのは極端としても、「容認派」と「非容認派」に分かれますよね。 その他「何も気に留めていない人」もいるでしょうが。

 私は原子力分野にはほんの少ししかタッチしなかったが、長年電力業界に携わってきた身としては、あの事故で未だに住み慣れた人たちが帰宅できず、私では想像できないご苦労をされている皆さんに対して申し訳ない気持ちで頭が下がります。 この本はノンフィクションであろうが、作品化するために話を美化していないだろうか?と読まずに心配していたからです。

 そうこうしている間に月日流れて今度はこの本が映画化される話を知って、再び「映画化か・・・やっぱり話がさらにカッコよく美化されちゃうのでは?」と思いながらも、ちょっぴり見てみたい気がしていたところですが、コロナ騒ぎで映画館へ足を運ばずに終わってしまいました。

 これはやっぱり、読んでみて判断しなくては卑怯だな。と思って今回、購入してみました。 先に書いたとおり原子力発電に対しては反対・賛成・容認など色々な意見があるでしょうが、この本はそうした面は一切なく、あの大事故がチェルノブイリの10倍以上の大災害になることをなんとしても食い止めるべく、我々では簡単には想像できない状況下において、簡単な言葉で表されるようなものでない大変なご苦労をされた方々がいたことに本当に頭が下がりました。途中で涙が出そうでした。

 今更ではありますが、日本を救ったすばらしい指揮官であった吉田元所長とあの地震でお亡くなりなった多くの方々のご冥福を心からお祈りいたします。

 それにしても、門田さんが「おわりに」で書かれているように、この事故を防ぐチャンスとして「9.11同時多発テロ」、「2004年スマトラ島沖地震の大津波」の2回あったが、地震国日本がそれを生かさなかったのは悲しいことだ。