今年の25作品目。年末が近づいてきて追い込んでいった訳ではないが、出張が続くはずなので書店に平積みされた本で気になったものを数冊まとめ買いしたうちの1冊。
村田さんの作品は初めてですし、帯に「芥川賞受賞作」って書かれていたので、う〜む、私は決して文学少年・・・もとい、文学中年でも文学シニアでもないから、俺には向かない作品かなぁ〜と、手にとって一瞬だけ躊躇したが、どうやら内容は堅苦しくなくて内容も面白そうだし、比較的ページ数も少ないから途中で投げ出すこともなく読破できるだろう。ということで購入決定(^^ゞ
ちょっとだけ、ネタバレになりますが・・・ 主人公の女の子は小さな頃に、死んだ小鳥を見て悲しむ友達をよそに「焼き鳥に出来るね」とか、“誰か、男子の喧嘩を止めて!”と言われて「スコップで叩いて止める」という、到底普通では考えられない発想や行動をする子で、両親も悩んでいたが、ごくごく普通っぽい人間のように見せるすべを身につけて、大問題を起こすこともなく大きくなっていった。
そして、偶然見つけた開店したばかりのコンビニの店員になって、水を得た魚のように活き活きとし、まるでコンビニのパーツのようになって何年も過ごしていくのだが、そこへこれまた普通じゃない男性がバイト来てから大転換が・・・ おっと、この先は読んで下さい (^^ゞ
個人的に、最後はちょっとホッとしたかな(^^ゞ
それにしても、普通じゃないとか、一般常識から外れているって言うのはどうなんだろう。 本当に自分の考えが普通だって言い切れるのか? う〜む、読み終えてから色々考えさせられる深い問題を提起している本だった。 それだから、芥川賞受賞作ってことなんだろうか。
今更ながらだが、自分の考えを一方的に押しつけるようなことをしないようにしなければ。そのだけでも読んで良かったな (^^;