今年になって7作品目の読了。 いつものように書店の平積みで、なにか面白そうな本はないかなぁ〜と見ていて、思わず購入したものです。
ちなみに、内舘さんの本を読むのは初めてだと思う。
一応、念のために?書いておきますが、私はまだ「終わった人」じゃない(ハズ)です。
そうは言っても、気づかぬうちに今秋には還暦を迎えるのだから「間もなく終わる人」とか「終わりつつある人」だろ?って言われれば、全く間違っているとは言えない?・・・ってことで、今後の我が人生のために読んでみることにしたのか、どうかは定かでない(笑)
多少ネタバレになるが、主役の田代壮介は東大法学部を卒業して、大手銀行の出世コースを歩んでいたが、途中で出世競争に敗れ、子会社に出向し閑職のまま定年を迎えた。
壮介は仕事一筋だったため、定年になったらやることがない。 スポーツジムなどへも行ってみるが、自分のことを棚に上げて「ジジババしかいない」と嘆き、自分の終わりを認めず、再び仕事を探したりするが、学歴や職歴のプライドが邪魔をする。
ところが、ジムで知り合ったベンチャーのIT企業社長との出会いから、第二の人生が始まる。 そんなに上手く行くかねぇ〜って思うけど(^^;
序盤から中盤までは面白く、後半はどうなっていくんだろうと心配し、終盤は妻からも愛想を尽かされる姿は悲しくなり、最後は・・・(ハッピーエンドとは言えないだろうが、まだ救われたかな)
結局、第二の人生なんか夢見ずに、本当に静かに終わっていった方が幸せだったんだろうね。
さて、我が身を思えば、今はやりたいことが沢山あっても時間が足らなくてできないから、サラリーマン人生を早く卒業したいと思いながらも、本当に終わったら自分はどうなるんだろう? 上手くソフトランディングできるだろうか?
いずれにしろ、過去の栄光?や思い出話ばかりを繰り返さず、ちょっとでも良いから、前を向いて楽しく生きていきたいものだ。
もっとも、「働かなくなった」=「終わった」って訳じゃないしね。
本書の帯にも書かれているが、映画化されるのですよね。 主役は「舘ひろし」さんですか。
館さんと言えば「西部警察」や「あぶない刑事」のイメージが強いので、何となく違う気がしたのですが、映画のホームページで「30年間演じた“刑事”を定年退職してから“再就職先”を探していました。今度の“職場”は、ハーレーに乗ってショットガンを打つシーンとは無縁です。」と書いてあったのは笑った。
ちょっと、見に行ってみたいと思ってきたな。
本書では脇役の娘が良い味を出していると思うが、誰が演じるんだろう?