今年の3作品目の読了。 この本は妻が先に読んで「面白かったので、貴方も読んでみたら?」と渡された本です。
伊坂さんの本は何冊か読んでますが、一番最近が2016年12月に読んだ『首折り男のための協奏曲』なので、1年ちょい空いているな。
「8年後に小惑星が地球に衝突して地球が滅亡する」と予告された当初はパニックに陥って、あちこちで暴動が起きたり、将来を絶望して自殺する人がでたり、食糧不足を心配してかペットの犬や猫までもが食料として盗られていたようだが、それから5年が経過して、滅亡まで残り3年となった今は多少なりとも平穏になってきているらしい。
そんな背景の基で、伊坂さんお得意の?仙台を舞台にした8つの物語による短編集ですが、まったく繋がりが無いわけではなく、それぞれの登場人物が所々で関係してくる。
短編なので、どれもテンポも速くて読みやすいですね。 各物語のタイトルには、本のタイトルにある“フール”をはじめ、“シール”、“ビール”のように全て“○ール”となっている。
こうする必要があるか否かは、私のレベルではよく分かりませんが、まぁ、これはこれで面白いですね。
さて、あり得ないと思うが、もし・・・、万一・・・、仮に・・・自分が地球が残り8年で滅亡すると予告された状況に出くわしたらどうなっていただろう?
暴動からは何としても逃げようとするだろうが、自殺はしないし、方舟などの変な宗教的集団にも間違っても入らないな。 なんと言っても、我が人生は“ケ・セラセラ”だから (^^ゞ
「鋼鉄のウール」にあったように、どんな状況になろうとも、何も変わらずに黙々と練習を続けるキックボクサーとその会長のようになりたいものだ。
欲を言えば、惑星は本当に地球に当たったのだろうか? 最後の最後にその辺りを匂わせる書き込みが欲しかったかな (^^ゞ