読み終えて2週間近く経っているのに、記録に残していなかったが、今年になって16作品目(18冊目)の読了。
例によって、書店の平積みから手にとって、帯に書かれた「経産省が進める、世界初の次世代エネルギー開発」と帯の裏面側に解説者の大森さんが「本書の最大の特徴は、巨大災害に土木技術で立ち向かう物語だということ」が気になって購入。
安生さんの本を読むのは『永存者ゼロ』、『ゼロの迎撃』に続いて、“ゼロ”シリーズの第3弾になる。
プレートテクトニクスはそれなりに知っている(言うまでもなく、初心者レベルではある)が、本書に出てくるマグマ活動に伴うとされる土砂崩れ、ガス噴出そして噴火の原因は科学的に合っているのか、無茶苦茶なのか判断できる訳もなく、少々ついて行けない。
細かく説明してあるのだが、文字ばっかりではなく何らかの説明図を付けていただければもう少し理解ができるかも知れない。それはさておき、さすがはゼロシリーズだけあって非常にマニアックですね(^^;
それにしても、バベルシステムと名付けられた「地熱発電」の内容がビックリものです。 それは、地熱が600度を超えるようなマントル層に到達する深さ50kmの立坑を東京湾の人工島から掘削し、配管で大量の海水を入れて地熱で水蒸気を作って地上へ送り発電機を回す。
もちろん、ちょっとやそっとの海水の量ではないから、ボーリングのような穴ではなく、直径200mのシールドマシンで掘削だって。
いくらなんでも・・・直径200m、深さ50kmって、どうやって掘削中の出水を処理するのか、また掘削ズリをどうやって搬出するのか、資機材だってどうやって入れたり出したりするのか?なんて疑問がてんこ盛りだが、まぁそんな野暮なこと言ったらダメですね。夢がなくなる。宇宙エレベーターだって真剣に考えている人も居るんだし?
上の疑問はさておき、東京近郊のあちこち噴火してもスマホが使えたりするのは無理のような気がするな。インフラが災害時にどこまで使えるか、そんなに強いかなぁ〜
危機管理に対する政府の動きは映画「シン・ゴジラ」を思わせるか? 地熱発電の名称が「バベルシステム」でシールドマシン名が「ガイヤ」か。こういうの好きだな(笑)